NATIONAL GEOGRAPHIC






第9号
[5月26日]
ジェームズ・L・
スタンフィールド

第8号
[5月19日]
サム・エイベル
第7号
[5月12日]
クリス・ジョンズ
第6号
[4月28日]
マイケル・ヤマシタ
第5号
[4月21日]
マイケル・ニコルズ
第4号
[4月14日]
デビッド・デュビレ
第3号
[4月7日]
ウィリアム・アルバート・アラード
第2号
[3月31日]
デビッド・アラン・ハーベイ
第1号
[3月24日]
ジョディ・コッブ
創刊前号
[3月17日]
ジョエル・サートレイ







< Previous | 1 | 2 | 3 |

 ストロボを使いこなすことも重要だ。デュビレは現在も、自動調節機能のない完全手動式のストロボを愛用している。「露出を頭に叩き込むんだ。ISO100のフィルムで約1.2m先のダイバーを撮るなら、ストロボ使用時の絞り値はf11。約90cm先の魚を自然光で撮るなら絞り値はf16で、シャッター速度は周囲の明るさに応じて調節する。露出の設定を数段変えて同じ被写体を撮っておくこと。プールで練習するといい」

 「ナショナル ジオグラフィック」誌で仕事を始めた1970年代は、水中写真の技術が向上した時代だった。ちょうどそのころ、海を専門に撮る写真家の価値が編集部に認められるようになったこともデュビレには幸いしたという。「写真家からテーマを提案できるし、撮影の自由度も大きくて、最初から充実した仕事ができた。掲載する写真の選択やレイアウトにも意見が言える。ほかの雑誌ではできないことばかりだよ」

 写真は今後もさまざまなメッセージを伝えていくとデュビレは信じている。「テレビのドキュメンタリー番組を何本見ても、写真の方が心に残る。人間の脳は、大昔からそういう仕組みにできているからね」

 水中撮影のキャリアを重ねた現在も、海はデュビレを魅了してやまない。「20年、30年と撮り続けても、いつも新たな発見があり、想像もつかない生き物に出会う。これからも力の続く限り海中の世界を探求し、撮り続けていきたいと思っている」
ピーター・K・ブリアン



美しい光と鮮やかな色がもたらす躍動感あふれる写真を撮るため、デュビレはストロボの活用をはじめ、さまざまな工夫を凝らす。タスマニアのノコギリザメの撮影に、コンピューターが調光を行うTTLモードを使わなかったのもこのためだ。ストロボの設定は手動で行い、被写体までの距離と経験をもとに絞りを決めて撮影した。


  デュビレのアドバイス

水中撮影の第一歩は、ダイビングの修業から。うまくなるだけでなく、撮影をするだけの余裕がもてるレベルが必要だ。1年目はカメラを持たずに潜り、2年目からはモノクロフィルムで構図と光の考えかたを学ぶ。絵画や写真の傑作を研究するといい。
海洋生物学をかじってみよう。本を何冊か読んで海の知識が増えてくれば、自分が海で目にした不思議な生物の正体や、撮りたいもの、魚の居場所などがわかってくる。
光の状態を見きわめ、照明を使いこなし、その場にある光を効果的に利用できるようになろう。クローズアップ撮影でも、光の強さや性質をいろいろと変えてみること。カメラに付けたストロボからの、どぎつい直射光で撮る方法はいただけない。長いストロボアームを使って、光を照射する角度を調整しよう。
水中撮影ではダイビングパートナーと一緒に潜り、被写体探しにも協力してもらおう。数枚撮ったら、面白い変化がないか、その場で少し待機してみること。
撮影条件に合ったフィルムを選ぼう。自分の場合、視界のよくない青緑色の水の中ではコダクローム200、イルカなどある程度の速さで動く被写体にはフジクローム プロビア100Fを使うだろう。色鮮やかなサンゴ礁の生き物を撮るなら、強烈な色彩や濃い影を表現できるフジクローム ベルビアがよさそうだ。
モノクロフィルムでは、何を撮るにもフィルターが必要だ。薄い黄色が基本だが、光に向かって撮るなら赤のフィルターを使う。フィルターを使うとレンズを透過する光量が減るので、コダック プロフェッショナルT-Max400などの感度の高いフィルムを使おう。




デュビレが撮影したNational Geographicの特集

2005年11月号 インドネシアの海の道化師たち
  2004年12月号
砂漠の中のデルタ地帯

  2002年8月号
アフリカ大陸最南端の海




日経ナショナル ジオグラフィック社発行 「プロの撮り方」より

< Previous | 1 | 2 | 3 |



本サイトに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。
すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
(c)National Geographic Society. All rights reserved.
(c)Nikkei National Geographic Inc. All rights reserved.

著作権/リンク許可   プライバシー・ポリシー