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世界14カ国の消費者の
環境意識・行動調査「グリーンデックス」
日本は11位 インドとブラジルがトップ 最下位は米国
2008年5月8日

米国ナショナル ジオグラフィック協会と国際世論調査機関グローブスキャンは、消費者の環境に関する行動を評価、比較した「グリーンデックス(Greendex)」を開発・調査し、結果をまとめました。この調査「グリーンデックス2008: 消費者の選択と環境――国際比較調査」は、世界14カ国の消費者それぞれ1000人、合計1万4000人を対象に、日常生活での環境意識と消費行動を調査・分析したレポートです。このような調査が行われたのは今回が初めてで、消費者の“環境意識”は、先進国と発展途上国の間に大きな違いがあることが明らかになりました。
今後、グリーンデックス調査は毎年実施され、環境と調和した持続可能な消費生活が改善されたか、あるいは悪化したかを、各国ごとに比較したりチェックしたりできるようになります。

今回の調査結果では、環境と調和した持続可能な消費を評価する「グリーンデックス得点」は、ブラジルとインドが共に60点で最高でした。次いで中国(56.1点)、メキシコ(54.3点)、ハンガリー(53.2点)、ロシア(52.4点)と続きます。先進国では、英国、ドイツ、オーストラリアが50.2点、スペインが50点。日本は49.1点で、14カ国中第11位となっています。日本よりも得点が低かったのは、フランス(48.7点)とカナダ(48.5点)で、最下位は米国の44.9点です。

■調査対象14カ国のグリーンデックス得点

ブラジル 60.0
インド 60.0
中国 56.1
メキシコ 54.3
ハンガリー 53.2
ロシア 52.4
英国 50.2
ドイツ 50.2
オーストラリア 50.2
スペイン 50.0
日本 49.1
フランス 48.7
カナダ 48.5
米国 44.9

日本の詳細については、「日本は『グリーンデックス』総合ランキングで11位に低迷」参照

消費者のグリーンデックス得点 国別ランキング

グリーンデックス調査は今年初め、インターネットを使って、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、英国、ハンガリー、インド、日本、メキシコ、ロシア、スペイン、米国の14カ国の消費者合計1万4000人を対象に実施されました。各国ごとに1000人の消費者に、住宅、交通機関、食品、消費財の消費行動について質問に答えてもらいました。主な質問内容は下記の通りで、調査項目は世界規模のサステナビリティ(環境を破壊することなく資源利用を持続すること)についての専門家27人からなる委員会が決定しました。

  • 住宅部門: 居住人数と住居のサイズ、冷暖房、冷暖房効率の高い住居へのリフォーム、再利用可能なエネルギー利用、給湯設備、省エネ型の家電や水の利用について。
  • 交通機関部門: 自動車やオートバイなどの所有状況、サイズ、利用する距離、公共交通機関の利用、飛行機や鉄道での旅行、自転車の利用や徒歩での移動、住宅とよく行く場所との距離について。
  • 食品部門: 地元で生産したり自生したりする食材の消費についてと、果物や野菜、牛肉、鶏肉、魚介類、ミネラルウォーターの消費について。
  • 物品部門: 日常の消費とゴミの廃棄、高級品の所有、環境保護のために特定の物品を購入するあるいは購入しない、過度な包装をしない、ゴミになるものよりも再利用可能なもの、新品よりも中古品を好む、環境対応製品を好む、リサイクリング状況、一世帯あたりのテレビやパソコン、冷蔵庫、食器洗浄機、洗濯機の所有台数について。

グリーンデックス調査では、こうした数十の調査基準に基づき、回答者の消費傾向が環境に与えている影響を算出します。消費者は100点満点で計算されるグリーンデックス得点(消費傾向におけるサステナビリティの算定基準)で評価されます。

ナショナル ジオグラフィック協会(http://www.nationalgeographic.com/greendex)では、自分のグリーンデックスの得点を調べることができます。

グリーンデックス調査の意義とその他の環境研究との比較

グリーンデックスは国全体ではなく個々の消費者の行動をランク付けした初めての調査です。政府や企業の環境に関する政策や実績に基づいて国としての取り組みをランク付けする従来の方法とは異なり、「環境力ランキング(The Environmental Performance Index)」、「環境持続可能性指数(The Environmental Sustainability Index)」、「エコロジカル・フットプリント(Ecological Footprint)」など、従来のランキングとは著しく異なる結果が出ました。

グリーンデックスでは、「消費者の自発的な選択」と、「周囲の環境に左右される選択」の両面から消費行動を評価します。消費者の自発的な選択とは、物を買い換えずに修理して使う、洗濯に冷たい水を使う、環境にやさしい製品を選ぶ、などの行為を指します。周囲の環境に左右される選択とは、住んでいる土地の気候、公共交通機関の整備状態、環境にやさしい製品が入手できるかどうかなどを指します。この2つの要素を分析した結果、65の指標のうちの6割は、消費者自身の選択や任意の行動によって変動することがわかりました。

発展途上国の消費者 と 先進国の消費者

調査では、すべての国の消費者が環境問題に関心を持ち、日常生活において消費や廃棄物を減らすために何らかの行動をとっている、という良い傾向が見られました。また、発展途上国の消費者は環境問題について強い懸念を抱いており、先進国の消費者よりも環境にやさしい行動と選択をしていることが分かりました。

発展途上国の消費者は、先進国の消費者よりも環境問題に関して責任を感じています。また発展途上国では、10人中6人が環境問題は自分の健康に悪影響を及ぼしていると答えています。これは、先進国の2倍の数字です。さらに発展途上国の消費者は「地球温暖化で自分が生きているうちに暮らしは悪化する」という意識が強いという結果がでました。彼らは環境問題に積極的に関わり、自分が環境に与える影響に責任を感じ、その影響を最小限に抑えようとしています。発展途上国の消費者には以下のような傾向があります。

  • 小さな家に住んでいる
  • 環境にやさしい製品を選び、高価な電気電子機器はあまり所有しない
  • 最もよく行く場所の近くに住み、徒歩、自転車、公共交通機関などの移動手段をとる

一方、先進国の消費者は、環境にやさしい選択肢がたくさんあるにもかかわらず、そうした選択をしない傾向があります。

  • 大きな家に住み、冷暖房を所有していることが多い
  • たいてい複数台の車を持っていて、一人で車に乗ることが多く、公共交通機関はめったに利用しない
  • 環境にやさしい製品を買ったり、環境にやさしくない製品を避けたりという行動をあま りとらない
  • 米国の消費者は住宅、交通機関、製品などの分野において、発展途上国・先進国を問わず、他のどの国の消費者よりも得点が低い。彼らは目的地まで公共交通機関、自転車、徒歩といった移動手段をとったり、地元で育てられた食物を食べたりする割合が圧倒的に少ない。調査結果によると、住宅の平均の大きさは米国が最も広い。また米国の消費者のうち、真水の使用を最低限に抑えていると答えたのはわずか15%である。

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