東アフリカのスワヒリ海岸。その名前を聞いただけで行ってみたくなる。
私がケニアの海岸に着いたのは、イスラム教の新年を祝うイード祭の期間中だった。イード祭は、断食月の明けを祝賀して執り行う4日間の祝日である。
私は海岸線に広がる青緑色の海に目を見張った。かつては貿易で栄えたマリンディの港を目指す。鄭和はマリンディの王からキリンを贈られた。キリンは永楽帝のいる北京の新宮殿に運ばれたが、これを見た宮廷の人々は驚き、伝説上の聖獣「麒麟」に違いないと思ったという。
マリンディの海岸では、潮に乗って戻ってくる数十隻のダウ漁船を撮影した。これまで、写真に撮れる状態の帆船に一席も出会うことなく長い旅をしてきたため、私は最高のチャンスに出会って興奮した。奇遇にも、岸に向かってくるダウ船を撮影する絶好のポイントの一つが、ヴァスコ・ダ・ガマが1498年に到達したときに、公開の目印として建てた柱のある場所だった。
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「ナショナル ジオグラフィック」誌の契約写真家。
1949年、米国サンフランシスコ生まれ。ウエズレイアン大学(コネチカット州)でアジアの歴史を専攻、1971年に同大学を卒業後、日系3世としてのルーツを求めて日本へ。この時から写真を本格的に撮り始める。1979年から「ナショナル
ジオグラフィック」誌に定期的に寄稿。アジアを題材とした数多くの写真を手がける。2001年5月号から3号連載の「マルコ・ポーロの大冒険」の写真を担当。米国図書販売協会のベンジャミン・フランクリン賞、米国ガーデン・ライターズ協会賞などを受賞。ニュージャージー州在住。
(C)Ira Block